散髪のお話 | スネヲ的雑記録

散髪のお話

ぼくには専属の美容師がいる。

って言うと大袈裟で、単にいつも切りに行っている所がある。
そこは友人の美容師が働いているお店なのだが、そこに至るまでは長い道のりがあった。
多分あった。


まずぼくの髪は恐ろしく剛毛で直毛でしかも量が多い。
その為、髪が乾ききらずに寝たりすると悲惨な事になる。
例えるならカブキロックスのような感じだ。
それを直すのにはシャワーを浴びなきゃしょうがない。
ちょっとの事では本当に何ともならない。

そんなぼくは下手なカットのせいで全くまとまらず、いつも爆発していたり、上手く伝えきれず、今時テクノカットにされて枕を濡らしたり、ちょっとって言ったのにめっちゃ切られてルパン三世ぽくなっては持ってる服すべて似合わなくなったり、本当に日常茶飯事だった。

まさに屈辱の日々である。


そんな時、たまたま友達になった人に切ってもらいに行ったら、本当にビックリした。


なんかちょっとオサレっぽくなっているのだ。


今までの坊ちゃん刈りでは無い感じで、しかも朝時間掛からない(かなり重要)。
また、セットをろくろくしない事を見かけられる度注意され、またそのやり方を教えてもらった。

自己流で勝手にしてちゃだめだなー、とその時本当に感じた。


生まれて初めて、髪型をから自由になれた。


この勝因は
1.美容師さんがぼくを普段をから知っているから、こうしたら良いだろうというイメージがあった。
2.簡単な方向性だけいい、後はそのイメージに任せた。
3.イメージを形に出来る技術がその美容師さんにあった。
4.セットの仕方等のアフターケアがきっちりしていた。
5.ぼくの素材が良かった(嘘)。


こういうことは、よく考えるとビジネスの現場では良くある事だと思う。

何かを成し遂げる時に、具体的な完成のイメージをはっきり持つ事は非常に重要だ。
その上で、それに向かい完成させる技術が必要になってくる。
また、プロが能力を発揮できる場では、わからない人があれこれ指図したりしない方が上手くいくケースは多い。
もちろんそこには両者の信頼関係が基本となる。
そして切ったら切りっぱなし、売ったら売りっぱなしでなく、アフターフォローの如何で成果と印象はかなり変わる。

当人は職人さん的にごく自然にしていたのかもしれない。
だからこそ偉いなあと思う。

いやー、分野は違うけど負けてられないなあ・・。


そうだ、そろそろ散髪に行かなきゃ。

でも言ってもいないのに店中に響き渡る声で
「えー!キムタクするのって無理ですよ!」
っていうのは、いいかげん止めて欲しいなあ・・。